Top

指数分布とポアソン分布の関係

指数分布の導出

時間 dt の間に、ある事象が発生する確率を c dt とする (cは定数)。
時刻 0から開始して、t ~ t+dt で最初の事象が発生する確率 p(t)dt を考える。
開始直後では、p(0)dt = c dt である。
一般の時刻 t の場合は、0 ~ t までに事象が発生していない確率を考慮する必要があるので、
p(t)dt = {1-∫0t p(τ) dτ} c dt
となり、積分方程式
p(t) = {1-∫0t p(τ) dτ} c
を得る。これを解くと、
p(t) = c exp(-c t)

指数分布とポアソン分布の関係

指数分布の母数を λeとする。
p(t) = λe exp(- λe t)

ポアソン分布の母数を λp、カウントの時間を T とする。
P(x=k) = λpk × ep / k!

指数分布は事象の間隔の分布で、その期待値は 1/λe である。つまり、事象は平均すると
・間隔 1/λe につき、1 回
・間隔 1 につき、λe
・間隔 T につき、λeT 回

ポアソン分布は、T の間の事象発生回数の分布で、その期待値は λp である。つまり、
・間隔 T につき、λp

よって、指数分布とポアソン分布の母数の間には、次の関係が成り立つ。
λeT = λp

データからの母数の推定

指数分布の母数は、間隔を平均して逆数をとれば求まる。
ポアソン分布の母数は、P(k) × k! を片対数のグラフに描き、傾きを求めれば計算できる。
しかし事象の発生時刻の生データがあれば、指数分布の母数を計算して、上記の関係式から計算した方が簡単だろう。