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加湿器のタイプの比較 ― 加熱式か? 超音波式か?

加湿器には大きく分けて 2つのタイプがある。加熱式と超音波式である。
加熱式は水を加熱して蒸気として発散させる。超音波式は、超音波で水を霧状にして発散させる。
それぞれの長所・短所を比較して、どちらが良いか検討する。最初に結論を言えば、筆者は加熱式派である。

加湿能力

加湿能力についてはタイプによる違いはない。両タイプの製品に能力の小さいものから大きいものまである。

消費電力

消費電力は、同程度の加湿能力なら加熱式の方が超音波式より大きい。
ただし加熱式でも 50W程度なので、1日のうち 12時間使用したとしても 1カ月で 18 kWh。電気代を 25 円/kWhとしても 450円/月程度である。
また加熱に用いられた電力は、室温の上昇にも寄与しているわけで無駄になっているわけではない。
消費電力の優劣は決め手になるほどではない。

衛生面

超音波式では水の管理をきちんとしないと、レジオネラ菌が発生することがある。老人ホームなどでレジオネラ菌による死亡例がある。
加熱式ではその心配はない。

清掃・手入れ

衛生面の項で述べた通り、超音波式ではレジオネラ菌が発生しないようこまめに清掃する必要がある。
では加熱式は清掃する必要がないのかというとそうでもない。
加熱式の場合は水道水に含まれる揮発しないミネラル分(いわゆる水垢)が加湿器に残るため、清掃する必要がある。
1~2カ月に1回くらいの頻度で、クエン酸を入れて加湿器を動作させると溶けてなくなる。

騒音・静音性

加熱式でも超音波式でも多少の動作音はする。寝るときに気になる場合は、枕元から遠くにするしかない。

まとめ

衛生面を除くと、加熱式も 超音波式も大差はない。であれば、レジオネラ菌の心配がない加熱式を勧める。