Top  関連リンク [地域別 日の出、日の入りが最も早い日・最も遅い日] , [等日の出時刻線と等日の入り時刻線のアニメーション]

日の出・日の入りが最も早い日・遅い日が、夏至・冬至と異なる理由

夏至は日の出が最も早い日ではなく、日の入りが最も遅い日ではない。
同じく、冬至は日の出が最も遅い日ではなく、日の入りが最も早い日ではない。
その理由を説明する。

南中時刻

最初に日の出・日の入りでなく、太陽が最も高く真南にくる時刻、南中時刻について考える。
南中時刻は、正午 12:00 でない。標準時子午線 (東経135度) の場所 明石市でも、である。
南中時刻は、年間を通して変化している。理由は、

・太陽の公転軌道が円でなく楕円である
・地球の地軸が公転面に対して垂直でなく傾いている

ためである。このため、地上から見た太陽の見かけの移動速度は一定でない。
見かけの移動速度が一定でないので、ある日の南中時刻から、次の日の南中時刻までの時間も一定の長さでない。
太陽の動きに合わせて時刻の刻み方を変えるのは大変なので、現在の時刻(平均太陽時)は太陽が一定の速度で動くと仮定して作られている。

均時差

前項の理由で、時刻(平均太陽時)と実際の太陽の位置にずれが生ずる。
ずれの大きさを時間の単位で表現したものを均時差という。
均時差は緯度・経度に依らない。年間を通して大体±15分くらい変動する。

均時差を使って、南中時刻を記述すると次式になる。
 南中時刻 = 12 - (その地点の経度 - 135) / 15 - 均時差
つまり、年間を通して南中時刻は変化する。


日の出・日の入り

日の出から日の入りまでの時間が昼である。夏至は昼の時間が最も長く、冬至は最も短い。これは正しい。
日の出の時刻と日の入りの時刻のちょうど真ん中の時刻に南中時刻がある。式で書くと、以下のようになる。

 日の出の時刻 = 南中時刻 - (昼の時間/2)
 日の入の時刻 = 南中時刻 + (昼の時間/2)

つまり日の出の時刻と日の入りの時刻は、南中時刻と昼の時間で決まる。
昼の時間が最長・最短になるのは夏至・冬至だが、南中時刻が変動するため、日の出・日の入りが最も早い日、遅い日は少しずれるのである。
なお、日の出・日の入りが最も早い日、遅い日は、緯度経度により異なる。

関連リンク 地域別 日の出、日の入りが最も早い日・最も遅い日