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太陽と月が地球に及ぼす潮汐力の比較

本文では、太陽に関する変数の添字に s、月に関する変数の添字に m を使う。

潮汐力

潮の満ち引きを引き起こすのは、月の潮汐力であると知られている。
潮汐力は月に起因するものに限らず、太陽でもブラックホールでもリンゴでも重力を生ずるものがあれば生ずる。
潮汐力は、距離 R の -2 乗に比例する重力の 場所(距離) による差なので、潮汐力の大きさは距離 R の -3乗 に比例する。
F = 2GMm r/R³

太陽が地球に及ぼす潮汐力

潮汐力と言えば月を連想しがちだが、太陽が地球に及ぼす潮汐力を計算して比較してみる。計算に使う値は次の通り。

太陽の質量	Ms	2.0 × 1030 [kg]
太陽の公転半径	Rs	1.5 × 1011 [m]
月の質量	Mm	7.3 × 1022 [kg]
月の公転半径	Rm	3.8 × 108 [m]

潮汐力の式で、太陽と月で共通の部分を除いた M_x / R_x³ の値を計算する。
太陽の場合　M_s / R_s³ = 2.0 × 10³⁰ / (1.5 × 10¹¹)³ = 5.9 × 10^-4
　月の場合　M_m / R_m³ = 7.3 × 10²² / (3.8 × 10⁸)³ = 1.3 × 10^-3

バカでかい太陽の質量 と 月の距離の近さ の対決だが、距離の -3乗 が効いてよい勝負である。
太陽が地球に及ぼす潮汐力は 月の約半分である。無視できる大きさではない